2009年・辛子明太子作り。
朝一、若き課長は私の顔を見て「○○さん!チョコレートは?!」と聞きます。
え~?もう食べるの?というと、誰もチョコをくれなかったというのです。
私はみんなに行き渡るように質より量のハワイ土産のような大箱3つを随分前に
買っていたのですが、そのチョコを一気にほうばり、しみじみ食べてました。
元より男所帯の職場ですが、最近の忙しさに可愛い派遣の女の子が数人入り
少しは期待してたのでしょう。
なかなか男気があって有能な人なんですが、若い子からはチョコをあげる
対象にならなかったのか、33歳独身、春はまだまだ遠いようです。

以前に新鮮な鰯でアンチョビを作りましたが、久しぶりにその魚屋さんへ。
パッケージを見るとわかるのですが、鯛の子(すけこ)と印字されてます。
「すけこ」と言えば、スケソウダラの子、まさに鱈の子、なのに、鯛の子。(笑
誰もいないので、またしても店の奥のドアを開け大きな声で「すみませ~~ん!」
「は~い」と出てきたおじちゃんに尋ねる。
「これ、鯛の子って書いてますが、タラの子ですよね?」
「そうそう、すけこ。スケソウダラの子。」
「生で食べれます?」
「生??あかんあかん、鍋なんかに入れるねん。」
「いえ、明太子を作りたいので、生で漬け込んでも大丈夫なくらい新鮮か
伺いたいんですが。」
「明太子?奥さん、明太子を自分で作るん??」
おじちゃんがどうやって作るのか?と根掘り葉掘り聞きくので、端折って説明。
「ああ、それなら大丈夫。新鮮やで~!」
ほんまかいな?(さっきアカンていうたやん。)
一抹の不安を残しつつ。
こういう時は嗅覚に頼りましょう。くんくんと嗅いでも生臭さはありません。
大丈夫です。いざ、辛子明太子作りへ。
4年前、ブログにリンクのrakuajiさんから教えていただき、毎年の恒例になりました。
去年は小ぶりのたらこしか入手できなかったのですが、やはり大きいものの方が
卵の一粒づつが大きく食感がまるで変わってきます。

↑下漬け後の液切り画像
【下漬け】
①生たらこは寄生虫予防のために一旦冷凍庫で一晩寝かせます。
これはとっても大事な約束事です。
②そして、たらこを酒で洗います。凍ってるので少し置きます。
たらこが解凍されたら取り出し、洗った日本酒を濾して塩を加え、5分沸騰させます。
鍋ごと冷水でよく冷やし、密閉できるジップロップにたらこと共に入れ、
10時間ほど冷蔵庫に入れておきます。
この一連の作業は直接手で触らないで割り箸やスプーンなどを使います。
発酵食品なので、くれぐれも清潔さを心がけることが終始大事だそうです。
③10時間ほどで下漬けした液から取り出し、清潔なザルに並べます。
たらこが繋がっている方は必ず破れているので、それを下にして整えると
きれいな姿になるという訳です。ザルにラップをかけ冷蔵庫で10時間おきます。
かなり弾力が出てきます。
参考:生たらこ120gを基本として
下漬け用調味液としては、アルコール分としての日本酒の蒸発量が50ccとして、
できあがり分量が、生たらこ:加熱後の日本酒:塩=120g:(170cc-50cc):30g=
4:4:1

↑本漬け液
【本漬け】
唐辛子、砂糖、醤油を計り入れ、ゆずを絞っておきます。
①本漬け用の調味液を作ります。まず本漬け用の日本酒を火にかけて沸騰させ、
弱火で5分間加熱してアルコール分を飛ばします。
②加熱を終えたら火からおろし、冷水で鍋ごと浸してよく冷やしてから、昆布を入れて
30分間置いておきます。30分後火にかけて沸騰してから、かつお節を加え、
1分間弱火で加熱して、火からおろします。
③目の細かいザルで濾しながら、熱いうちに唐辛子、砂糖、醤油を加えます。
これを容器ごとボールなどに張った氷水に浸して十分に冷やしておきます。
これが本漬け用調味液になります。
④たらこをきっちりと封ができるジップロップなどに入れて、本漬け用調味液を入れ、
しっかりと封をします。これを冷蔵庫のチルド室に入れて1週間本漬け。
途中、何度か上下を返します。
参考:生たらこ120gを基本として
アルコール分としての日本酒の蒸発量が50cc、かつお節が吸水してしまう分量が
20ccとして、生たらこ:加熱後の日本酒=120g:(190cc-50cc-20cc)=1:1
かつお節 6g、 ゆず 大さじ1/2
醤油 大さじ1/2、 砂糖 大さじ1
新鮮な唐辛子粉 20g

本漬けが終わったら、冷蔵庫で半日~一日液を切ります。
画像はフライバットを使っていますが、もちろんザルでいいです。

で、やっとこ出来上がり。
液をいっぱい吸ってふっくらした辛子明太子になりました。
唐辛子だけの着色なので色は悪いですが、その分安心。
子供が激辛にせんといてなと毎年言うのですが、忠実に分量を量ると
普通に激辛になります。
今年は思い切って唐辛子を明示されてる半分にしてみました。
それでも、しっかり辛いです。
要するに、唐辛子だけは基本の分量をたらこの重さに比例して入れては
いけないようです。入れ過ぎは苦味にもなります。

これが美味しさの秘訣のようです。辛さも上々。今年もなんとか及第点。
参考はrakuajiさんのところでリンク貼られていたHPにて。
分りにくいところはHAL解説で。(もっとややこしい?笑)
スケソウダラの旬は1~2月だそうで、もしもチャレンジャーの方がいらっしゃいましたら
今がおすすめ時期です。

室温で戻したカルピスバター、マヨネーズ、生クリームを泡だて器でよく混ぜ
そこに包丁で皮から削いだ明太子を合わせます。
茹でたパスタを加え、焼き海苔、青紫蘇をトッピング。とっても簡単です。
残った辛子明太子はひと腹づつラップして冷凍室へ。2ヶ月くらい持つそうです。